8月10日

ここを訪れる読者のみなさんは既によく御存知と察しますが
科白を発するにあたって当然必要不可欠な技術として「鼻濁音」と「母音の無声化」があります。
今回の参加メンバーをきょうぐるりと見渡したところ
みんな「母音の無声化」ができないなあと気になり始めてしまいました。
「母音の無声化」とは、例えば「あさひ」という言葉でいうと
「ひ」の母音である「i」が無声音になることをいいます。
「母音の無声化」は天竜川以西で育った人が特に苦手といわれていますが、
関ヶ原あたりでうろうろしていたQ(管理人注:Qui-ta)や、
浜名湖の養鰻業者のドラ子(管理人注:大澤)などにはやはりむつかしいらしい。
これからの二ヶ月余、「母音の無声化」を体得してもらうため
他の出演者を扱きまくることを誓います。(TAIRA)

*私(江平)は新潟県出身だが、「母音の無声化」については会得しているようだ。個人的には訛りもその土地その人の持ち味なので好ましいと思うのだが、役者にとっては自分がどう話しているかを意識化に置きコントロールする能力も必要だ。写真は左からTAIRA、大澤、Qui-Ta。(江平@管理人)

8月3日

 今週は土日両日とも脚本の終盤部分の解釈について話し合った。
 中盤までは動きをつけてそれなりに稽古はできているが、今回の脚本の終盤部分がいろいろと解釈できるようになっているため、演出・出演者全員の意思を統一して作っていかなければ、ちぐはぐな作品になってしまうことが危惧されていた。そのうえキャストがなかなか全員揃わないため、意見の調整ができず(都度都度、集まった面子でガヤガヤと話しているので)終盤の稽古に足を踏み出せずにいたのであった。この日曜日にようやく全員集合したので脚本家も呼びつけミーティングを行った。喧喧諤諤の結果、一番オーソドックスな決着になった感じだ。(どんな感じかはネタばれになるので書けません)
 とりあえず、方向さえ決まれば、稽古も順調に進み、脚本もバッサバッサと切り倒してスタイリッシュな作品になっていくのであった。(江刺)

*今回の役者陣はみな社会人としてのキャリアも長いせいか、それぞれ仕事が忙しく、土日に出勤の場合も多い。全員が揃っての稽古はとても貴重だ。この日は脚本が完成してから初めて、全員揃っての本読みもできた。作品の全体像も見えてきて、稽古の進み具合も一気に加速といきたいところ。 (江平@管理人)

7月21日

 今回あたふたの公演に参加することになり一番最初にしたこと。スケジュール帳で7月20日の曜日をチェックしたこと。ずっとずっと野毛山の稽古場で花火を拝むのを夢見てたのらん♪ 嗚呼、なのに、野毛坂を登ることも許されず労働に汗を流すことに。なので翌日21日の私はとってもご乱心〜。
 そう、コレは21日の日記。本日は物語の中での私の役の位置付けについて、みんなから意見を聞くことが出来た。ココ最近自分でも、いつもの妄想癖のせいで拡大湾曲急カーブ解釈をしてしまって、自分は嫌な傾向に行ってないかあ?と思っていたので、リセットするのに良い機会かもと思ったり。
 その後、キャラの核になる感情を前面に出してエチュードちっくに立ち稽古。私自身はめっちゃ新鮮で楽しかったのだが、どうも方向性が違うらしい。実は当の本人も同感。毎回思うが、役を演じていると己というものがスゴくよく解る。今日も解っちゃった♪
 そしてドイツ帰りのTAIRA氏提供デンマーク製クッキーで、みんな癒しの地へ飛び立ったのでした。←それはオーバーです。(大澤)

*前日の7/20には稽古場の近くで花火大会が行われ、大変なにぎわいだった。写真はその7/20のもの。左がQui-Ta、右が矢野。TAIRAはドイツへの新婚旅行帰り。土産がなぜデンマーク製なのかは不明。もしや「ハムレット」の舞台だからか?(第5回公演『独白王子』のパンフレット掲載「『ハムレット』とはいかなる物語か?」参照のこと。) (江平@管理人)

7月13日

 ついに脚本脱稿。ラストシーンが届く。(管理人注:Qui-Taは先週稽古を欠席していたため、この週になって初めてラストシーンを読んだ。)
 読み合わせの後、意見交換。
 「あ、オレって結構、キレイな台詞言っちゃったりするワケね。」などと思いつつ、自分の役作りを見直す。
 そのうえで冒頭から稽古を再開。
 ラストを踏まえたかどうかは不明だが、主人公の動きも大きくなってきた。次いで私の登場。二人で走ったり抱き合ったり(?)。
 もちろん、それほど動き回っても息一つ乱さないのが、役者、役者、役者。

 舞台復帰への道は遠い・・・。(Qui-Ta)

*この日は演出家が仕事の都合で夕方からの稽古参加。それまでの時間は自主稽古に。写真は自主稽古で煮詰めたネタを演出家に披露するQui-Ta(左)と江刺(右)。舞台では二人の息の合ったアクション(?)をお見せできることだろう。(江平@管理人)

6月29日

 昨日、脚本の初稿ができあがった!嬉しさのあまり、某脚本家はその夜、たくさん飲んでずいぶんはしゃいだ上、どのようにして家に帰ったのかあまり覚えていないらしい・・・。
 とにもかくにも全体像が見えたところでこれから本腰を入れることになる・・・と思ったが、今日稽古に参加している役者は3人だ。でも稽古する箇所にはこと足りない。なぜならからみの多い3人であるし、何を隠そう、一番稽古しなきゃいけない僕さえいれば稽古は成り立つからだ。
 そして苦悩ははじまった。ぼくの前には道がある。ぼくの後ろには道はない。ぼくのそばには蕎麦がある!さあ、なんとかせねば。演出家や共演者がしびれを切らす前に。(矢野)

*矢野は前回公演『サーキットの鹿』が初舞台。その時はほとんどしゃべらない役(鹿)だったので、今回のように沢山台詞のある演技は初めてだ。しかも主役。がんばれ。写真は左が矢野、右がTAIRA。撮影は稲葉谷美穂。(江平@管理人)

6月22日

 午後からぼちぼち役者が集まる。体をほぐして、発声などの基礎練習。
せっかく演出家が遅れてくるというのに、みんな黙々と真面目にやる・・・。
 役者が全員揃い、演出家到着。未発表分の脚本も一部公開!!
 ・・あたふたの稽古は静かだ。役者の年齢が高いせい(!)もあるのか、
真面目である。誠実なのである。水面下で煮えたぎっているのか・・・?
 しかし、立ち稽古に入り私は激しく裏切られる。テンションが急激に上昇、
いけないホルモン垂れ流しである。無法地帯である。あたふた初参加の私は
脚本のどこが進行しているのか理解するので精一杯だ。
 今回私の立ちの場面は無かった。次だ、次の稽古が問題だ。
来週までの1週間何処まで自分を高揚させられるか?勝負だ。
 大の大人が大真面目に滑稽なことを考えている、打ち合わせをしている。
 良い舞台にするため、体を鍛えて大いに馬鹿になろうと思う。(平戸)

*先週から稽古に参加している平戸。アクアライン経由ではるばる千葉県からの参加だ。稽古の後になかなか飲みにいけないのが寂しいが、その分稽古では密度の高い時間を過ごしたいところだ。(江平@管理人)

この前の日誌へ                       この次の日誌へ

ここは劇団東京あたふたのOriginal Web Site「Tokyo Atafter」です。

[ABOUT US] [NEWS] [HISTORY] [MEMBERS] [GUESTS] [DIARY] [LINKS] 
[LIBRARY] [UP DATES] [GUEST BOOK]